傲慢で見栄っ張りな人に訪れる地獄の未来


【其の48】傲慢で見栄っ張りな人の将来

ホワイトマッシュといって、以前ロンドンで知り合いになった
腕利きの植字工が、このごろ 私の元にきて、ずっと一緒に
勤勉に働くようになった。

また、アクィラ・ローズの息子を弟子として雇った。

私は、印刷所のために背負った借金を、徐々に返済していった。

そして、商人としての信用を保ち、評判を失わないようにするため、
私は、実際に とてもよく働き、無駄を省いて 出費をできるだけ少なく
するように 努めたばかりでなく、かりにも、その反対に 見えるような
真似だけは、絶対に避けるようにした。

着るモノは 質素なモノを選び、遊び場所には、絶対に 顔を出さない
ようにした。また、釣りにも、猟にも 決して行かなかった。

 

確かに、興味深い書物に気を取られて、仕事を怠けるようなことは
あったものの、そのよなことは稀であり、滅多になく、それに、
人には 分からないことなので、悪い評判は たたなかった。

また、商売相応に 手堅く行っていることを、周りにアピールする為に
それぞれの店で買った紙を、手押し車につんで、自分で行き来したり
引いて帰ることも 度々あった。

それによって、周りからは、よく働く 将来性のある若者だと想われた。

また、買った品物の代金は、まじめに支払っていたので、文房具の
輸入商で 取引を申し込んで来る人。はたまた、本を卸してやろう…
と言ってくる人もあり、私のお店は、徐々に繁盛していった。

 

一方、キーマーのところはというと、日に日に 信用度は落ちて行き、
それに伴い 商売は衰退し、終いには、とうとう 債権者に支払うために、
印刷所を 売り払わなければならなくなった。

彼は、バルバドス島へ言って 何年もの間、貧乏暮らしをしていた。

キーマーの弟子、デイビッド・ハリーは、私が キーマーの印刷所で
働いていた時に、いろいろと仕事を教えてあげた男である。

彼は、キーマーが去ったあと キーマーから道具を買い、彼に代わり、
フィラデルフィアで開業した。

ハリーには、かなり顔のきく 優秀な友人がいた為、私も最初は、
「これは強力なライバルが現れたぞ!」と 心配したものだ。

そこで、組合で一緒にやらないか?と、ハリーに申し込んだところ、
運のいいことに、一笑のもとに断られた。

 

彼は 非常に傲慢で見栄っ張りであり、紳士のような 服装をするなど、
分不相応に贅沢な暮しをして、遊びに歩いては借金を作り、印刷業の
商売には まったく身が入らなかった。

そのため、次第に仕事は減り、遂には 仕事が全く無くなってしまった。

ハリーは どうしていいか分からなくなり、仕方なく キーマーの後を
追って バルバドス島へ渡り、印刷所もそこへ移した。

そして、かつての主人である キーマーを職人に雇ったのだが、
2人は いつも喧嘩ばかりしていた。

 

傲慢で見栄っ張りのハリーは、相変らず、いつも借金に追われていた。

そして、最後には 活字を売り払い、ペンシルベニアへ帰って、
百姓をしなければならなくなった。

その活字を買い受けた人は、キーマーを雇って開業をしたのだが、
数年後、その キーマーは亡くなった。

これで、フィラデルフィアで 私のライバルと呼べる相手は、
老ブラッドフォード だけになった。

<本当の資産とは何か? / 嫌われる人の特徴>

by 上田真司

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