人間関係が崩壊する2つの原因


【其の30】人間関係が崩壊する根本原因

さて、アイルランド人のジョンは、キーマーに4年の年季奉公
を させられていたが、ほどなく逃亡した。

年季奉公:雇用者との契約の下に、一定期間働く雇用制度の
 一形態。多くの場合、住み込みで、食糧や日用品は支給された。
 しかし、給与は支払われないか、支払われたとしても、極僅か。

その他の職人たちと、私は、とても大変 仲良く仕事をしていた。

というのも、キーマーは、仕事も 技術も 何も教えることが
出来ない故に、私(フランクリン)から、毎日 何かを学んでいる為、
職人たちは、私を、尊敬の眼差しで 見ていたからだ。

土曜日は、キーマーの安息日 で休みであった。

安息日とは?
 金曜日の日没に始まり、土曜日の日没に終わる、一切の労働が
 禁じられる ユダヤ教の休日のことである。

そのため、読書のできる日が週に2日もあったのだ。

 

また、町の賢い人たちとの付き合いも増えてきた。

キーマー自身も、私を とても丁重に、かつ、上辺だけではあるが、
いかにも大切に 私をもてなすため、バーノンへの借金の他には、
今や、心を悩ます「悩みのタネ」は 何もなかった。

ただ、これまで経済的に上手くいかなかったので、まだ、
この借金を 返すことが出来ないままでいたが、親切にも、
彼は、お金の催促をしてこなかったのだ。

 

私たちの印刷所では、度々、活字が足りなくなることがあったが、
当時、アメリカには、活字を製造する鋳造所がなかったのだ。

私は、ロンドンのジェイムズのところで、活字を作るところを
生で 見たことはあるのだが、その時は、活字を鋳造することに
あまり興味がなかったので、注意深く見ていなかった。

けれども、今や私は、鋳型(いがた) を考案し、
手元にある活字を 打印器を使って鉛に字を打ちこみ、旨い具合に
足りない活字を 揃えていた。

鋳型(いがた)とは?
 鋳物を鋳造するときに、溶かした金属を注ぎ入れる型のこと。

 

また、時にはいろんなモノを彫ったり、インキも作ったり、
店番もしたりと、何でも行った。

ようするに、なんでも屋だったのである。

しかし、どんなに私が 必要不可欠な存在で、役に立つとはいえ、
他の職人たちの仕事のスキルが アップすればするホド、その分、
私の存在価値は、低くなっていったのである。

そして、2回目の4半季分の給料を払う時には、キーマーは、

「高い報酬を出し続けるのは 困難なので、賃金をまけて欲しい」
と言いだしたのだ。

 

キーマーは、私の利用価値が 低くなればなるほど、私への愛想が
悪くなり、次第に、エラそうな態度を取るようになった。

しかも、人の「粗(あら)」を わざわざ探しては 私を叩こうとし、
隙あらば、癇癪( かんしゃく)を 起こしてやろうと、待ち構えて
いるようにも見えた。

その原因の1つとして、キーマーの所持金の額や 金回りの状態が
上手くいかないためだと私は考えた。

私は 気付いていないフリをしながら、仕事を続けていたが、
そうしている内に、些細なことから とうとう、
2人の人間関係が崩壊することになったのである。

 

というのも、たまたま裁判所の近所で大きな物音がしたので、
一体何が起こったんだろう…と思い、窓から頭を出して 外を
覗きこんで見ていた。

…と、その瞬間、丁度 キーマーが私の元にやってきて、
私の その姿を見たとたん、表情が一変し「 仕事を留守にするな!」
と 大声で怒鳴り、さらに、2言3言 悪口を浴びせたのだ。

大勢の人前で 怒鳴りつけられ、恥をかかされた為、私は、
全身の血液が沸騰するほど、腹の底から 怒りが込み上げてきた。

 

キーマーは、すぐに印刷所へ上がってきて、ケンカをふっかけて
きた為、お互いに怒って興奮し、声を荒げて ののしり合った。

私たちは、契約を解除する場合には、4半季間の予告期間を
おくことに決めていたのだが、今や彼は、その通告をしたばかりか、

「 こんな長い予告期間を おくことにしたのが残念だ。」と言った。

私は、「残念に思う必要は全くない。こうなったら、今すぐにでも
出て行ってやる!」と答え、帽子をとると 私は外へ出て行った。

【未公開資料から引用・解説】

人間関係が崩壊する大きな原因として、上記のように
「お金関係」又は「男女関係」が原因であることが多い。

<長期的視点が人生を左右する / 頑張っても儲からない人の傾向>

by 上田真司

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