数年で巨万の富を築いた方法:偉人の教え


【其の26】短期間で巨万の富を築いた方法

一度は私も乗り気になったが、敬愛する友人のデナムに
打ち明けると、彼はやめた方がいいと言い、

「自分は近く帰国するつもりだが、君もペンシルべニアに
帰る以外のことは、何も考えないようにした方がいい。」

ともアドバイスしてくれた。

私は、この立派な人物の性格の一つの特徴を
記さないわけにはいかない。

彼は、以前、ブリストルで商売をしていたが、
失敗して大勢の人に借金を作ってしまったので、
示談で許してもらいアメリカへ向かった。

アメリカでは、商人として精一杯働き、わずか数年の内に
巨万の富を築くことができた。

 

私と同じ船でイングランドへ帰ると、彼は宴を設けて
旧貸し主たちを招いて、席上で彼らがかつて寛大な条件で
示談にしてくれたことを、心から感謝した。

人々は、ご馳走以外のことは何も期待していなかったのだが、
最初の料理が食べ終わると、皿の下から未済残額に利子まで
添えた額の 銀行為替が出てきたのだった。

彼が言うには、自分は近いうちにフィラデルフィアに帰るが、
品物を持ち帰って、向こうで店を始めるつもりだ。

それには、帳簿をつけたり手紙を写したり、店番をしてもらう
ために、君を番頭に雇ってつれて行きたい。

しかも、君が商売に馴れたら、すぐ地位を引き上げて
麦粉やパンなどを船に積んで西インド諸島に行ってもらいたい。

他の人から儲けになりそうな、委託販売の仕事をもらっても
あげたいと思っている。

それを上手くやりきったら、立派に独立させてあげると
言ってくれた。

 

この話を聞いて、私はとても嬉しく思った。

というのも、ロンドンには飽きてきたし、ペンシルベニアで
過ごした楽しい月日を思い出すと懐かしく、もう一度、
その土地をこの目で見たいと思っていたからである。

そこで私は、ペンシルベニアのお金で年50ポンドという
条件で、即座に承諾した。

これは、植字工としての現在の収入よりは少ないが、
そのかわり、先の見込みが 比べ物にならないほど大きく
巨万の富を築くこともできる。

 

こうして私は、印刷の仕事で 一生をと自分で思っていが、
その想いに別れを告げて、毎日 新しい仕事に従うようになり、
デナム氏について、商人たちのところへ出かけた。

そこで、雑貨を仕入れ、その荷造りを監督して
使いを出したり、労働者に発想をお願いしたりしていたが、
すっかり船に積み込んでしまったため、数日間暇になった。

 

その間のある日のこと、思いがけないことに、
サー・ウイリアム・ウインダムといって、名前だけ知っている
巨万の富を築いた著名人から使いがきたので、驚いた。

この方は、誰から聞いたのか分からないが、
私がチェルシーから、ブラックフライアーズまで泳いだ事や、
ワイゲイトと、今一人の青年に、数時間で泳ぎを教えたことを
耳にしたそうだ。

そのため、息子が2人おり、ちょうど旅に出ようとして
いたので、まず泳ぎを習わせたいと思い、お礼は十分に出すから
教えて欲しい。というのである。

しかし、息子たちはまだ上京していないし、私はいつまで
いるか分からないので、この依頼に応じるわけにはいかなかった。

 

このことから考えてみると、もし、私がそのままイングランドに
滞在して 水泳学校を開いたら、恐らく巨万の富を築けただろう。

そして、この考えが 非常に私を動かしたところから言えば、
もしも その申し入れが、もう少し早ければ、
多分、私は こんなに早くアメリカに帰らなかっただろう。

ずっと後になって お前と私は、この

サー・ウイリアム・ウインダム の子息の一人で、
エグレモントの伯爵となった人と、もっと重要なことで、
関係を構築することになった。

そのことは後ほど話すとしよう。
こうして私は、ロンドンで18カ月ばかり過ごしたのだが、
その間、ほとんどは精一杯働き、芝居を見るのと本を読むのを
除けば、ほとんど自分のために時間を使わなかった。

だが、友人のラルフのお陰で、いつまでたっても貧乏だった。

彼は、約27ポンドも私から借りていたのだが、
返してもらえる望みはもうなかった。

私の わずかな収入からすれば、これは大きな金額だった。

それにも関わらず、私は彼を愛していた。
愛すべきところが多々あったからだ。

こうしてお金は一向にできなかったが、それでも非常に
聡明な知り合いが何人もでき、その人たちと話し合い、
大変に得るものが多かった。

それに、本はかなり沢山読んだ。

<カトリック信者の慈善活動 / 脱サラ起業し成功した裏側>

by 上田真司

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