脳が疲れる食べ物とは?


【其の23】脳が疲れる食べ物。それは、これです。

最初のこの印刷所に採用された時、私は印刷の方へ回してもらった。

アメリカで印刷の仕事も植字の仕事も、一緒にやるので
そんな事はなかったが、ここでは 頭回転が悪くなり、運動不足になる
と思ったからだ。

私の飲み物は水だけだったが、50人近くもいた他のスタッフたちは、
みんな、大のビール党であった。

私は時折、片手に1つずつ 大きな組版を持って階段を
昇ったり、降りたりすることもあったが、他の人たちは 両手で
一つずつ運ぶのが精いっぱいであった。

 

このような場面を見るたびに、他のスタッフたちの間では、
「水飲みのアメリカ人」の方が、強いビールを飲んでいる自分たち
より強いのは、不思議だと話し合った。

工場の中には、職人たちの求めに応じるために、
ビール店のボーイが常に着いてきた。

印刷機械のところで働いていた私の相棒などは、

 ・朝食前に約3合。
 ・朝食時にチーズをはさんだパンと一緒に、また約3合。
 ・昼食に約3合。
 ・午後6時頃に約3合
 ・1日の仕事が終わってもう3合

…毎日これだけの量を飲むのだ。

 

脳が疲れる食べ物であり、頭の回転が鈍くなる、悪い習慣だと
私は思ったが、彼らは 激しい労働に耐えるように、身体を強く
するには強いビールを飲む必要がある。と考えているからだった。

ビールを飲んで生じる精力は、ほかでもないビールの成分にある。

水の中に溶けている大麦の粒や、粉の量に比例するため、
当然、3ペニー分のパンの粉の量の方が多いのである。

だから、3合の水と一緒にパンを1ペニー分食べた方が、
ビールを6合飲むより力がつく、と私は彼に信じさせようと
努力してみたが、彼は相変わらず飲み続けた。

毎土曜の夜には、この気遣いの水のために、せっかく稼いだ給料の
中から、4.5シリングも支払わなければならなかった。

こんな費用は私には全く不要だったわけである。

 

気の毒にもこうして職人たちは、いつまでたっても
地位や生活などが、よくならないのである。

数週間たつと、ウオッツから植字部屋の方へきてほしいと
言われたので、私は印刷の人たちと別れた。

すると、植字工の人たちは、ビアン・ベニュ、つまり新入りの
酒を買うお金として5シリング私に要求してきた。

私はすでに下で印刷工たちに出しているので、
これはウソだと見抜いた。

主人も同じ考えであり、「払うな」と言った。

 

そこで私は 2.3週間払わないでいると、仲間外れにされた。
しかも、私が部屋を一歩でも出ると、その隙に、

 ・活字をメチャクチャにしたり、
 ・1ページ分の組み版を置き換える
 ・組版を壊す

…などなど。

さまざまなイタズラをされ、しかも連中が言うには、
それらは全部「印刷所の主」の仕業で、しきたりを破って
入ってきたものは、必ずこの仕打ちをされる運命にあるのだ。

と言うので、主人は私をかばってくれはするものの、
いつも一緒にいなければならない人たちと、
仲が悪いままでいるのは馬鹿らしいと、考えた。

そこで、ついに私は、仕方なくその連中の言う事を聞いて
4.5シリングのお金を払うことにした。

<親友との絶交 / 頭の回転が早くなる朝食>

by 上田真司

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