偉大な成功者にも大きな過ちはある。


【其の20】成功者も失敗することもある。

ラルフと私とは、離れられない仲間となってからは、
週3シリング6ペンスの約束で、一緒にリトル・プリテン
(古本屋街)に下宿することになった。

当時の私たちにとっては、それが精一杯であった。

ラルフは何人かの親戚に会ったが、みんな貧乏で
助けにはならなかった。

彼は、この時になって初めて、自分はこのまま
ロンドンに住む考えで、フィラデルフィアへ帰るつもりは
全くないと打ち明けた。

かき集めたお金は、全部船賃に使ってしまい、
お金はまるで持っていなかった。

 

ところが、私が15ピストール(古金貨の名)持っていたので、
彼は職を探し回っている間、度々私から生活費を借りた。

役者の才能があると自惚れ、まず劇場に入ろうと苦労したが、
彼が頼み込んだウイルクス(有名な喜劇役者)は、

「役者で成功する見込みはないから、
この職業はあきらめた方がいい。」

とキッパリに忠告した。

 

そこで、パターノスター・ロー(印刷業の中心地)の
出版社ロバーツに、いくつかの条件でスぺクテイター紙のような
週刊誌を書こうと提案したが、ロバーツは賛成しなかった。

次に、法学院付近の文房具商や弁護士などに雇われて
書き写す仕事をやろうと就を探したが、空きが一つもなかった。

私自身は、パーソロミュー・クロース
(出版社が多く住んでいた土地)にある、当時有名なパーマーの
印刷所でスグに働きだし、1年近くそこで修業した。

かなり精いっぱい働いたが、稼ぎのほとんどは、ラルフと一緒に
芝居やその他の娯楽場へ通い、使ってしまった。

私が持ってきたピストールは、すでに使い切ってしまって、
今では、全くその日暮らしのあり様であった。

 

ラルフは、妻や子供のことはすっかり忘れた様子で、
私も次第に、リード嬢との約束を忘れかけていた。

たった一本の手紙を書いただけ。

しかも、その手紙というのが、しばらくの間 帰れそうもない
と言っただけの内容だった。

これは私が生涯に犯した、2番目の大きな過ちで、
もう一度人生をやり直せるなら、ぜひともやり直したい
悔いの残る過ちである。

事実、2人の出費がかさむので、私はいつまでたっても
国へ帰る船賃を工面することができなかった。

<一生涯お金に困らない方法 / フランクリンの交友関係>

by 上田真司

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