怒りを抑える出来ごとの裏話


【其の18】怒りを抑える出来事

フィラデルフィアの有名弁護士、アンドルー・ハミルトン氏が、
息子と共に 同じ船に乗り、クエーカー教徒の商人、デナム氏と
一緒に、大きな高級船室を占領していた。

なのでラルフと私は、怒りを抑えることにして、低級船室の
ハンモックで我慢するしかなかった。

それに、船の中には知人は一人もいなかった為、私たちは
名もない連中だと思われていた。

ところが、ハミルトン氏は、ある差し押さえられた
船の弁護をするために、莫大な報酬で呼び戻され、息子と一緒に
ニューカースルから、フィラデルフィアへ引き返して行った。

さて、船がゆっくりと出港出しようとしているところへ、
フレンチ大佐がやってきた。

そして、物腰やわらかに対応してくれたので、私は、今言った
紳士たちの目にとまり、部屋が空いたからと、ラルフと一緒に、
高級船室のほうへ来ないかと誘われた。

そこで、私たちはそちらへ移った。

 

フレンチ大佐が、知事の公文書を持ってきたと聞いたので、
私は 船長に掛け合い、
「自分が保管すべき手紙だから渡して欲しい」とお願いした。

ところが、船長が言うには、全部 一緒に袋に詰め込んでしまった為、
今は 取り出す事ができないそうなのだ。

しかし、イングランドに着く前に、袋から取り出す機会を作るから
と約束したので、私も 怒りを抑えることにして、航海を続けた。

船室では みんな打ち解けて交わり、ハミルトン氏が
たっぷり仕入れておいた食糧が、全ておまけでついたので、
豪勢な食事をすることができた。

この航海中に、私は デナム氏と一生変わることのない、
交友関係の契りを結んだ。

 

天気の悪い日が多かったので、こういった点を除いたら、
航海は決して、楽しいと言えるものではなかった。

船がイギリス海峡へ入った時、船長はあの約束を守って、
知事の手紙を探すために、袋を調べる機会を与えてくれた。

だが、私に渡す封筒に 私の名前を書いてあるのが、
一通も見当たらなかったので、その筆跡から判断して
約束の手紙だろうと思われる封筒を、6.7通選びだした。

その中の一通は、王室御用達の印刷屋バスケットに、他の一通は、
ある文房具商宛てであった為、約束の手紙だと思い込んだのである。

<文章力アップ法 / お金に困らない唯一の方法>

by 上田真司

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