フランクリンのアイデア発想法


【其の135】アイデア発想法

時々 不思議に思うことがある。

それは、ロンドンの人たちは ボックスホール(ロンドンの地名のこと)で
使っている球型ランプが、底に穴が空いているおかげで、いつも綺麗な
状態を保っているのだが、私は、それらを見ながら フト思う。

なぜ、街灯にも同じような穴を開けようとしないのだろう…。と。

もっとも、この穴は別の目的。つまり、その穴からぶら下がっている
細い麻糸で、より素早く 芯に点火するように出来ているため、空気を入れる
という いま1つの効用には 考え及ばなかったようである。

そのような背景から、ランプに火が灯されて数時間も経過すると、ロンドンの
往来は、それこそうす暗くなってしまうのであった。

 

このような、ランプ改良案のアイデア発想法の話題が出たので 今、
思い出したことがある。それは、私がロンドン滞在中のことだった。

フォザギル博士(イギリスの医者であり、フランクリンの友人の一人。)に、
次のような、改良案のアイデア発想法を持ち出して見たことがある。

ちなみに フォザギル博士は、知人の中でも最も立派な人物の一人で、
公益事業の優れた講演者であった。

 

次のような、改良案のアイデア発想法とは、まず問題点として、
ロンドンの道路を見ていると、天気の日に掃除された形跡が ほとんど無く、
ちょっとしたホコリは 片付けることもなく、軽いホコリは、積りに任せておく。

そのため、雨が降ると それら全てが泥になってしまい、道路を往復しようにも
深いぬかるみとなって、横切ることができるのは、貧しい人たちが ほうきで
掃除をした小路だけ。という状態が何日か続いた。

そして、その上で 苦労しながら泥をかき集めては、荷車に投げ込むのだが、
車は上が開いているため、荷車で移動中、車が揺れる度に 泥をふり落とし、
たびたび 歩行者の悩みの種になるのだった。

ホコリの酷い道路を掃除しないワケには、掃除をするとホコリが商店や
住宅の窓から飛び込んで困るからというのだった。

 

しかし 私は、偶然の出来事から、いかに少ない時間で 掃除ができるものか、
ということを知ることが出来たのだ。

それによって、上記の問題を解決するアイデア発想法を閃いたのだ。

というのも、ある朝、クレイブン通りにある 私の家の門前で、見すぼらしい
一人の女性が 樺(かば)の木の枝で道路を掃除していた。

その女性は 病み上がりでもあるのか、顔色が悪く 弱久しくも見えた。

私は、誰に雇われて掃除をしているのか?と尋ねてみたところ、その女性の
回答に、私は驚いてしまった。

その女性が言うには、

「 私は、誰にも雇われたワケではございません。私は 貧乏で困って
  いますので、旦那さまのご門前を掃いて、いくらかでも頂戴しよう
  と思っておりますので…。」
と。

 

そこで私は、ここの通りを キレイに掃除をしてくれたならば、1シリング
の報酬を支払おう。
と伝えた。

そう伝えた時は、朝の9時であったが、お昼になると その女性は、
1シリングを受け取りにやってきたのであった。

私は最初、その女性の緩慢な働きぶりを見ていたので、そんな短時間で
通りを キレイに掃除することが出来るはずがない!
と思ったため、
雑用をしてくれる男に、仕事が出来ているか、どうか、確認してもらった。

すると、その男が帰ってきて言うには、通りは隅々まですっかりキレイに
掃除が行き届いており、ホコリは全て 往来の真中にある下水の中に
積んであった。とのことだった。

やがて雨が降って、そのゴミは流されてしまい、往来はもちろん、
下水までがスッカリ綺麗になった。

そこで私は、閃いた。

<アイディアの出し方 / フランクリの問題解決の方法>

by 上田真司

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