NOという相手をYESに変える人の心を動かす心理術


【其の131】人の心を動かす心理術

その後は、寄付金も ずいぶんと集まるようになったが、しばらくすると、
また、寄付金の集まりが 悪くなってきた。

そこで私は、州会にいくらか援助してもらわなければ 資金が足りない。
と思い、州会に援助を申請することを提案し、その手続きを行った。

地方出身の議員は、初めのうちは、友人のトマス・ボンド博士の

「病人を収容し 治療を行うため、フィラデルフィアに病院を設立する」

という計画を手放しで喜ばなかった。

 

というのも、

「 フィラデルフィアの町だけに 役立つことなのだから、
  その費用も、市民だけが負担をするべきだ。」

と言って反対したのだ。さらに、

「 その市民にしても、多くの賛成者がいるのか、どうか、疑問だ。」

と述べたのだ。

これに対して 私は、

「 賛成者の人数は 大勢いるのだから、自発的な寄付によって
  2千ポンドは、間違いなく集まる。」

と主張すると、

「 それは、とんでもない予想で、とても出来るモノではないと思う。」

と答えるのであった。

 

そこで私は、人の心を動かす画期的な方法を考え出し、請願(せいがん)
の目的や 理由に従って、寄付者たちを法人に組織し、これに対して
ある一定の額の お金を下げ渡す旨の法案を、提出する許可を求めた。

州会がこれに対して許可を与えたのは、主として 法案の内容が好ましく
なければ否決できる。と考えたからである。

私は、人の心を動かすため、一度「NO」と言った議員たちを「YES」と
言わせる法案の原稿を作成し、重要な条項は 次のように条件付きにした。

また前述の権限に基づき、左のように定める。
前述の寄付者など 相集まりて、理事、および、会計係りを選任し、
各自の 病院を設立を目的とした義捐(ぎえん)による基金の額に達し、

(これより生じる毎年の利息は、貧窮患者の該(がい)病院への収容、
 給食、看護、医療相談、ならびに、医薬の資に当てるものとする)

かつ、その時の州会議長は、これをもって満足である。と認める時は、
議長は該(がい)病院の設立、建造、設備の費用に当てるため、
資金2千ポンドを 2年に分割して、該病院会計に交付すべき旨の
州会計に対する指図書に署名することを得、また、署名すべきものとする。

この 人の心を動かす 画期的な方法から思いついた 条件のおかげで、
法案は通過した。

というのも、補助金を下げ渡していた議員も、今度は お金を出さずに
慈善家だという評判が得られると考えて、この案に賛成したから
である。

また、私たちは、人々に寄付を勧誘する場合法律のこの条件付きの保証
を強調
し、各人の義捐(ぎえん)額は、この法律で倍増されるのだから、
ぜひとも寄付をお願いしたい。
と説明したのである。

このように、「NO」と言った議員たちを「YES」に変えた 人の心を動かす
心理術を取り入れた条文は、2重の働きをしたわけである。

<人を動かす方法 / 寄付金を集める方法>

by 上田真司

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