相手がNOと言えない「思いやり」交渉術


【其の119】相手がNOと言えない交渉術

旧主ウイリアム・ペンは、若い時に ペンリスべニアの領主に
連れてこられ、その秘書として、イギリスから海を渡って来日した。

海を渡ってくる最中、戦時中とは言え、彼の乗った船は、
敵船と誤解され、武装をした船に追跡された。

船長は、防御するために準備をはじめたが、ウイリアム・ペンおよび、
その一行のクエーカー教徒には、手伝ってもらおうとはしなかった。

それどころか、船室に退室しておいてくれ。と言ったほどだ。

ウイリアム・ペンや、クエーカー教徒たちは、船長の言われる通り
船室に退室したが、ジェイムズ・ローガンだけは、自ら進んで
甲板に残り、大砲のところに持ち場を与えられたのだ。

 

ところが、武装をして追跡してきた船が、味方であることが
分かったため、戦争をせずに済んだ。

ローガンが、そのことを知らせるために船室を向かったところ、
ウイリアム・ペンは、彼が甲板にとどまり、宗派の教えに背いて
船の防衛の手伝いをしようとしたことを、激しく非難したのだ。

船長が頼んだわけではなく、自らの意思で行動したため、尚更、
分が悪いというのである。

同じ叱られるにしても、それが、皆が見ている前であった為、
ローガンは腹を立てて、次のように答えた。

 「 私があなたの召使である以上、なぜ、降りて来い!と
  命令されなかったのですか?

  甲板に残ったのは、みんなの身の危険が迫ったと思った為、
  私が甲板に残り、防戦を手伝うことを 喜んでおられた
  のではありませんか?」

 

私(フランクリン)は、長い間 州会にいたので、何度か見て
知っているが、いつも 州会の多数を占めていた クエーカー教徒
は、戦争反対を論じている。

そのため、国王の命令で 軍事に必要な資金を 要求されると、
その度に、頭を抱えるほど 困ってしまったものだ。

というのも、彼らは、一方では ハッキリと拒絶することによって、
政府の怒りを買いたくはなかった。

また、他方では、この要求に 反対したことに応じて、仲間の
クエーカー教徒の人々を 怒らせたくもなかったからだ。

そこで私は、考えうる限りの逃げ口を作り 要求に応じる事を避け、
どうしても 断ることが出来ない時には、何とか 別の理由を考え、
クエーカー教徒の承諾を得るのであった。

 

そこで私は、相手がNOと言えない様、1つのルールを作った。

それは、クエーカー教徒たちがNOと言えないよう、
承諾を得る際には、

「“国王のご用のため”だから 」 という名目で資金を出させる
ことにして、その使い道については、決して説明を求めない。

というルールを設け、NOと言えない交渉術をよく使うようになった。

<敵を味方に変えたビジネス交渉術 / 巨万の富を築いた交渉テクニック>

by 上田真司

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