フランクリン、宗教的な断食を行う


【其の116】宗教的な断食を行う理由

このように 私は、様々な分野・地域で活動したことによって、
知事や参議院から気にいられ、私を信用してくれた。

そして、何か計画が起こって彼らの同意が必要な場合、あるいは、
同意によって 義勇軍団に 利益があると考えられる時には、
いつでも私に 相談を持ちかけて来るようになった。

私は、宗教の力を借りる必要があると思い、日々の日常生活レベル
から、より 信仰を深めるよう見直し、かつ、我々の計画が
上手く行くよう 天の加護を仰ぐために、宗教的な断食を行う
という意見を提出した。

彼らは、宗教の力を借りるためにも、また、計画が上手く行くためにも
宗教的な断食を行うことに、すぐさま賛成の意を表したが、
宗教的な断食を行うなどは、当植民地では 初めての試みであった為、
書記官が布告文を作成しようにも、前例が見つからなかった。

私は、宗教的な断食が毎年 行われる ニュー・イングランドで教育を
受けた経験があった為、その経験が、この時 少しばかり役に立った。

私が型通りの布告文を作ると、ドイツ語に訳され
イギリス・ドイツ両国語で印刷されて、植民地中に配布された。

  ドイツ語に訳したのは、東部ペンシルべニアに、
  ペンシルベニア・ダッチと呼ばれる ドイツ系移民が
  大勢いたためである。

 

これがキッカケとなり、各宗派の牧師たちは、それぞれ集会を開き、
その集会に義勇軍を参加させた。

これが もし、平和が思ったよりも早く 戻ってこなかったら、
きっと、クエーカー教徒いがいの 各派の信徒は、すべてこれに倣った
ことであろう。

私の友人の中には、このような活動をして、クエーカー教の人々を
不快な気持にさせたが為に、クエーカー教徒が大勢を占めている
州会で勢力を失ってしまうのではないか? と心配してくれる人もいた。

同じく、州会では、次の選挙には、私の役職を解き、別の人物と代える
ことに決定した。と知らせてくれた。

しかも この友人は、親切心から、私に辞職を勧めたのだ。

理由は、辞めさせられるよりは、自分から辞めた方が面目が立つ。
という理由からだった。

それに対して、私はこう返答した。

公職を自分から求めはしないが、頼まれたとあれば、決して断らぬ
という主義をとっている、ある公人の話を 何かで読んだか、
あるいは 聞いたか 覚えていないが、私は この主義に賛成だ。

もっとも実行する段となると、少しそれに付け加えたいことがある。

つまり、私は公職を求めもせず、拒みもせず、また、辞職もしない
つもりである。

もし、書記の職を辞めさせて、他人にやらせたいというなら
遠慮なく私から、その職を取り上げるがいいだろう。

私は、自分から辞職を申し出て、私の敵に、いつしか仕返しを
する権利を捨てるようなことは、決してしないから。

友人と、辞職する、しない、についての会話は、この話を持ち出して
いこう会話の中には出てこなかった。

そして、一度は役職を解かれたものの、次の選挙のとき、
私は例によって、満場一致で再び書記に選ばれた。

<明白な事実を公に発表 / クエーカー教徒を味方に付けた交渉術>

by 上田真司

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