上手な話し方。敵を味方に変える偉人の話し方


【其の9】相手に好かれる上手な話し方

私はすっかり感心して、いきなり人の理論を批判したり、
頑固に持論を主張する 今までの上手な話し方を止めて、

この論争法の従って、したたかな態度で物を尋ねて、
物を疑うといった様子を装うことにきめた。

当時の私は、シャフツベリやコリンズ(理神論者)を
読んだ影響で、キリスト教の教えの多くの点について、
懐疑心の塊になっていた。

そのため、この上手な話し方の方法が自分にとって
極めて安全な方法である一方、相手にとっては、
非常に扱いに困ることを知った。

 

それで、いい気持ちで終始この上手な話し方を活用している最中に、
自分よりも、知識の優れた人たちを相手にした場合でも、

こちらの意見が正しいことを、認めざるをえないように
議論を持っていくことが、非常に巧みになった。

そのため、相手は全く予想しない展開になり 脱出することができない
絶対絶命の状況に陥り、勝利を勝ち取ることもあった。

私は何年間か、この上手な話し方を活用し続けたが 次第に止めていった。

 

ただし、謙遜で遠慮がちな言葉で 自分の考えを述べる習慣だけは残し、
他と違った意見や 議論が起こりそうに思えることを言い出す時には、

  • 「きっと」とか
  • 「疑いもなく」とか、

その意見に断言するような言葉は、一切 使わない事にした。

 

そのかわり、

  • 「私はこうこうではないかと思う」
  • 「私はこう思われる」
  • 「これこれの理由でこう思う、ああ思う」
  • 「多分そうでしょう」
  • 「私が間違っていなければこうでしょう」

などを言うようにした。

 

この習慣は、自分が計画を立てて、それを推し進めていくにあたり、
自分の考えを、十分に人に呑みこませてその賛成を得る必要があった
場合には、少なからず この上手な話し方は 役に立ったように思う。

なぜなら、会話の主な目的は、教えたり 教えられたり、
人を喜ばせたり 説得したりすることにあるからだ。

だから、ほとんど場合、人を不快にさせ 反感を惹き起し、
言葉というものが われわれに与えられた目的…

つまり、知識や 楽しみを与えたり 受けたりすることを、
片っ端から無駄にするような、押しの強い高圧的な言い方をして、

せっかくの、善を為す力が半減してしまうことがないように 私は、
思考に富む 他人のためを思う、まごころを持った人々に望みたい。

 

実際、人に何かを教えようとするときに、押しの強い断定的な
言い方で自分の考えを話したのでは、人は反対したい気持ちになり
素直に耳を傾けてくれないだろう。

また、他人の知識から教えを受けて 賢くなりたいというのに、
しかも、現在の考えに こだわり過ぎるような言い方では、

議論を好まない 謙遜で思慮ある人なら、おそらく間違っていた
としても、改善しないまま直してくれはしないだろう。

さらに、このような方法では、聞き手に好感を与えて喜ばせよう
と思っても、あるいは、相手を説得して 共感を得たいと思っても、
間違いなく無理だと、私は思う。

 

ポープ(イギリスの詩人)は、上手な話し方について次のように語っている…

人に何かを教えるには、
教えているような素振りをしてはならない。

その人の知らない事でも、
忘れたことのように言いださなければならない。

さらにまた、確かなことでも自信なさげに話せ。

とも進めている。

ところで この一行は、彼があまり適当でない別の一行を対句にしている。
私が考えるに、次の一行と並べた方が 妥当ではないかと思う。

【 謙遜が足りないのは、分別が足りないのだから。】

 

しかし なぜ、あまり適当でないのか? と聞かれたとしたら、
この一行に、元の二行を並べて見れば 一目瞭然だと思う。

  • 生意気な言葉には弁護の余地がない。
  • 謙遜が足りないのは分別が足りないのだから。

だが、不幸にも 分別を書いている人の場合、分別が足りないのは
謙遜が足りないことの言いわけに、いくらかなるのではないだろうか。

だから、この二行は 次のように修正した方が妥当だと、私は思う。

 

  • 生意気な言葉には弁護の余地がない。
  • 謙遜が足りないのは分別が足りないのだという以外に。

この点は、私よりも賢明な人々の判断にまかせることにしよう。

この二行は、実はホープからの引用ではなく、フランクリンの
先輩ウェントワース・ディロンの詩である。

<文章の表現力アップ法 / フランクリンの成功法則を公開>

by 上田真司

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